名前は、まだない。

you can ( not ) redo.

震災とオードリーのオールナイトニッポン

東日本大震災から、あと1月弱で10年が経つ。

 

このタイミング。2/13(土)23:08頃に福島県沖を震源とするM7.3(→7.1から修正)、最大震度6強を観測する地震が発生した。

 

揺れ方の気持ち悪さ。縦揺れに続いて長い横揺れ。揺れた後も残る揺れているような感覚。時間が経つにつれ、明らかになっていく状況。

あの日のあの光景がちらとフラッシュバックする。

どことなく不安だけが胃の中に澱のように残って、ともすれば吐きそうにもなるほど。

 

Twitterで呟いて不安を紛らわそうとしていたが、そんな中、ふとラジオのアプリが目に入り、開いた。

オードリーのオールナイトニッポンがやっている。

いつものように春日と若林が、地震なんて無かったかのように喋って笑っている。

途中から聴き始めたから、もしかしたら冒頭は地震について触れていたのかもしれない。けれども。今日ほど、こんなにもいつも通りでいてくれること、笑って話してくれていることの力を感じたことは無かった。

 

若林がボケる。春日が笑う。相槌をうつ。自分でツッこむ。笑う。

聞いてるうちに少しずつ、不安が解ける。胃がキューっとしてたのが、肩の緊張が解れていくのが、実感出来た。

とりあえず今夜は眠れそうだ。

 

東日本大震災の数日後、スカパーの中継でUCL レアル・マドリー vs リヨンの試合が放映された。実況は倉敷保雄さんだ。

冒頭、解説の金子達仁氏が日刊スポーツに寄稿したコラムを倉敷さんが朗読。その内容を踏まえ倉敷さんは、「サッカーにできることは何でしょうか。何も出来ない時でも、何も出来ない人を支えることは出来るはずです。(中略)今、自分が出来ないのであれば出来る人を支えたい。あるいはその先の人までも支えたい。この放送を見て、誰かが元気になってその人が、誰かを支えている人を元気づけられるのであれば、それでも意味があるのかなと思って、この放送席からレアル・マドリーとリヨンのゲームをご紹介していきます。」と続けて話した。

https://youtu.be/Dh7kJEoknz8

 

今日放送されたオードリーのオールナイトニッポンも、自分にとってはそういう役割を果たしてくれた。

不安な状況下において、エンターテインメントの持つ力強さ、プロのお笑い芸人としての矜恃、そしていつもと変わらずに在り続けていてくれる姿に奇しくも助けられた。

自分がこんなことで妙な不安を覚えるとは思っていなかったが、こうして元気づけられ、少しは安心して就寝出来る。

次は自分が、誰かの支えや気持ちの安らぎの一助でありたいと願ってやまない。