名前は、まだない。

you can ( not ) redo.

ダノンプレミアムの馬券が買えない。

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競馬をしっかりと見始めてから初めての日本ダービーを迎えた。


新馬からしっかりと見ているわけではないにわか競馬ファンとしては、この日にどう向き合うべきなのだろうかということを考え続けた1週間だったと思う。

 

自分が買った馬券を振り返りたい。
三連複BOX 

◎⑫エポカドーロ

〇⑧ブラストワンピース

▲⑥ゴーフォザサミット

△⑩ステイフーリッシュ

△⑮ステルヴィオ

 

1番人気の馬、ダノンプレミアムをこの中に含めることはなかった。というか、できなかった。

なぜか。あまりにも眩しすぎるからである。

同世代馬6955頭の中で1番人気という格の違いに僕は手を出せなかった。
サラブレッドと呼ばれる、優秀な血統のもとに生まれ、その血統に甘んじることなくさらに努力を重ね、レースで勝ち上がり続けて1枠1番という位置づけまで果たした、栄光街道をまっしぐらに突き進むその眩しさは、常に2番手3番手という位置取りの人生を歩んできた僕にとってはとても手を出せるものではなく、単勝で買うことさえもはばかられるといった気持ちであった。

 

その点「シルバーコレクター」として名高いステイゴールドはとても馴染み深く、その産駒も頑張れといった感じで応援がしやすい。今回も⑩ステイフーリッシュを3連複に含めた。⑭エタリオウもステイゴールド産駒なのだが、迷った末にステイフーリッシュにした。特に理由はない。名前に惹かれた、というだけである。

 

結果を振り返れば、⑰ワグネリアンが1着。福永祐一騎手が19年越しにダービージョッキーとなって第85回日本ダービーは幕を閉じた。

 

1番人気のダノンプレミアムは6着で2400mを走り切った。
競馬は何が起こるかわからない。ダービーは「最も運のよい馬が勝つ」ともいわれることもある。にわかの僕には何が敗因で、どうしたらよかったのかということはわからない。ただ、少しほっとしている自分がいる。あれだけ「勝つ」と期待をかけられ続けてきても、裏切るではないが、応えられなかったのは、馬券師にとっては怒り心頭といったところだと思うが、やはり完璧ではなかったという嬉しさがある。

 

今回の負けで、ダノンプレミアムにどこか親近感が湧いたのは僕だけだろうか。
寺山修司は「競馬ファンは馬券を買わない。財布の底をはたいて「自分」を買っているのだ。」といった。

大舞台のここぞというときに真価を発揮できなかった馬。大舞台を避けるように生きてきた自分。全然似てないけれども、ここぞというときに力を発揮できなかった馬の方が僕の性分に合っているような気がする。

 

だからこそ、次のレースはダノンプレミアムの単勝を買ってあげたい。